読書 森見登美彦『太陽の塔』 彼女はあろうことか、この私を袖にしたのである。巨大な妄想力以外、何も持たぬフラレ大学生が京都の街を無闇に駆け巡る。失恋に枕を濡らした全ての男たちに捧ぐ、爆笑青春巨篇!私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さ... 2021.09.16 読書
読書 森見登美彦『宵山万華鏡』 祭りの夜に、何かが起こる。森見ファンタジーの真骨頂!姉妹の神隠し、学生達の青春群像劇、繰り返される一日からの脱出など、祇園祭の京都を舞台に様々な事件が交錯し、全てが繋がってゆく。万華鏡のように多彩な宵山の姿を楽しめる、連作中篇集。「宵山姉妹... 2021.08.03 読書
読書 森見登美彦『きつねのはなし』 闇の中で、ケモノが笑った。美しく、怖ろしくて、愛おしい、京都奇譚集。「庭に誰かいますか」私が尋ねると、天城さんはふいに顔の皮膚が突っ張ったような表情をした。眼球が動きを止めて、深い眼窩の中で凍りついたように見えた。「庭に? 誰が? 」彼は私... 2021.07.28 読書
読書 森見登美彦『夜行』 殺人鬼が出てくるようなハリウッド系のホラー、あるいは幽霊が出てくるようなジャパニーズホラーはある意味わかりやすい。超常現象であることがはっきりしているからだ。そして、対処するためにはどうすればいいか(例えば弱点など)もルールに盛り込まれてい... 2020.11.24 読書