2017-12

読書

米澤穂信『さよなら妖精 単行本新装版』

ミステリあり、社会性あり、文学性もありで、それらが調和しているのが信じられない。2004年の作品を新装版として刊行するのも頷ける出来。元々「古典部」シリーズとして書かれていたこともあり、扱われるのは日常の謎。いくつかある小さな謎は古典部シリ...
読書

小嶋陽太郎『火星の話』

過不足がない。エピソードも登場人物もみんな必要で、「ここはもっとこうしたらいいのに」というのが私には思いつかなかった。見どころは2つだ。まずは主人公の「僕」とヒロインの佐伯さんの関係。佐伯さんは自称火星のお姫様で、内戦から逃れて地球に来てお...