ロバート・A・ハインライン『夏への扉』

読書

これだよこれ!
400ページも読ませるなら、このくらい詰め込んでほしい。
その分情景描写は少ないが、場面転換はとてもスムーズ。
やはり見せ方次第なんだなぁ。

「上げる」、「落とす」の緩急も絶妙。
一歩先の展開が読めることもあるが、その前にはひねりがあって、思わずどきっとする。
そんなことが何度もあるので、全編通してどきどきしっぱなしだった。

ストーリー全体を見て思うことは、捨てる神あれば拾う神ありというところか。
悪い人だっていい人だっている。
自分の「夏への扉」を探すためには、あれこれやってみることが大事なのだと思う。
「なんどひとにだまされようとも、なんど痛い目をみようとも、結局は人間を信用しなければなにもできないではないか。」
という言葉も印象的。

ラストシーンの速い展開とロマンチックなシーンは何度読み返してもいい。
リッキイの不安な気持ちを思うと、愛おしくて仕方ない。
もちろん、ピートもかわいらしかった。

新訳、他の作品も読んでみよう。


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