「文学は僕の五感を刺激しまくった」
この言葉が読書の楽しさ、この本の楽しさを表している。
私はこの本のようにサイダーを飲んだり、朝早くから本の整理をしたり、冬の校庭を走りまわったりはしなかったが、私自身の青春が思い出された。
真面目に生きてきた清が、あるきっかけで自分を見失って、不倫相手にすがっていく様も、どこか私自分を重ね合わせて見ていた(もちろん不倫はしていないが)。
瀬尾さんは、人物描写がうまい。
200ページ弱しかないが、人物の性格がうまく表れている。
清のちょっとした強引さとか。
「いい本を読んだな」と思えた。
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